またやっちまった、替え歌・・・。
もう本当に・・・サンホラ好きな方には申し訳ない気分でいっぱいだが・・・でもサンホラってハロルドっぽい歌がいっぱいあるんだもん・・・（気のせいじゃないですか）
ええとですね、今回は『見えざる腕』の替え歌です。
妄想激しい上に、元のものと解釈が違ってくるのでこう・・・素通りな感じで瞼細めて見てくださいね。


『開かぬ右眼』

眠れぬ宵は路地裏で淫らな雌猫（chatte）を気取ったりして…
嗚呼…開かぬ右の眼で…闇を見つめ…
《夢幻影》（fontome de reve）壊れゆく自我（ego）の痛み…

狂えぬ酔いは仮宿の小さな居城（chateau）を転げ回る…
嗚呼…開かぬ右の眼の灼ける痛み…
《幻肢痛》（fantome de douleur）安酒を浴びて眠る…

（「……悪魔の子は必ず抹殺しろー！」）

灰色に澱む古き政府の影…戦場で出会った二人の男…
黒髪の狙撃主…銀髪の剣士…
争いは廻り…屍を積み上げる…
加害者は誰で…被害者は誰か？
曇天の空に銃身は仄暗く揺らめいて――

片眼と共に奪われた彼の人生（sa vie）
平穏は消え去り親友をも連れ去った…
何もかも喪った奪われた最低な人生（la vie）
不意に襲う痛みに苛立つ暮らし……

「大抵の場合（Le plus souvent）…お前は恨んで嘆くから…
私は…彼の為国を変えてみせよう…
さよなら（au revoir）…お前を誰より信じてる…
それでも…お前の成す破滅には乗れはしない……」

安酒（Liqueur bon marché）…紫煙（fumée de la cigarette）…硝煙

（fumée du pistolet）…
嗚呼…安穏な町の静寂を切り裂き…また奴が現れる――

黒焔（ほのお）纏う姿…正に　悪夢　…黒い髪を振り乱して…放つ死神の弾…
命刈る姿…正に　風車　…緋い花が咲き乱れて…奮う精神の針…
闇に深く浸（ひた）った――

夢から覚めた現実は　其れでも尚も悪夢の中
故に…其の後の彼の人生は　色情（いろ）と狂気廻る…痛みの中
右眼を覆う刀傷　黒く沈む髪に金色の瞳（め）
奴を…殺せと右眼が云うのだ『開かぬ右眼』が云うのだ……

誰が加害者で…誰が被害者だ…死神を捜し葬ろう……

（黒髪「殺してやる！！」）
狙撃主は再び拳銃を手にし…時は黙したまま世界を移ろう――

政府中枢で再び出逢った二人の男…

冷酷にして残虐　薄利にして非道…
嗚呼…かつての親友　見る影も無く……

不意に飛び出した　男の手には黒き銃（pistolet noir）

（黒髪「退け。」？「うわぁっ！」）
周囲に飛び散った液体（sang）　まるで葡萄酒（pinot noir）

（銀髪「それでも私は…んっぐああああ」）
撃ちながら…供された手向けの花の名（nom）――「どうして」（Pourquoi）

（黒髪「…pourquoi」）
退きながら…燈された詩の名――「俺は…ただ…」（Ja…simplement…）

（黒髪「Ja…simplement…」）
（黒髪「俺はただ…お前と幸せに暮らしたかった…」）
崩れ落ちた男の名はAshley…慟哭した男の名はHarold…

その身を掻き抱いたHaroldは…唯…呆然と項垂れたまま……

誰が加害者で…誰が被害者だ…犠牲者ばかりが増えてゆく…
廻るよ…廻る…憎しみの風車が…躍るよ…躍る…焔のように…
嗚呼…柱の陰には…妖（あやかし）の影が…金色の瞳（め）で…見つめていた……

（人生は儘ならねぇ　だが、この痛みこそ　あいつが生きた証なんだ）

復讐劇の舞台を終え…男は考え始める…
残された眼…残された人生…見えざるその意味を――

肺を満たした紫煙…その味わいが胸に沁みた……

（其処にロマンは在るのだろうか？）
 

以下言い訳。

ええと。まずすまん。
言わずもがな黒髪がハロルドで銀髪がアシュレイである。
んで、歌の流れからすると本当は、銀髪がひどい男で髪を振り乱しながら命を刈り取らなければならないのだけど。
いや、ここはやはり黒髪（ハロルド）がどんだけ荒んでたかを綴ったほうがいいだろう、とそんな感じになりました。
途中恋人が語りかけるところはアシュレイに変更。
銀髪を殺す三人目は黒髪のままに変更。
ちなみに柱の陰にいる妖は・・・バロックでもパーシヴァルでもどちらの解釈でも可。
そして後半オリジナル化したフランス語は・・・調べないでください・・・間違っている気しかしません・・・。

あ、れ？
SS書くんじゃなかったっけｗｗｗ