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スタ学在学中のカズ・ハロ・宗・京PLによる妄想ブログ。 スタ学関係者様のみコメント、リンク歓迎。
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18禁エロのお題に加えようと思ってだいぶ前に書いていたのを発掘。
まだ全然途中なんだけどこのままこっそり取っておくと続きをかかなそうなので、曝すことにした恥さらし紅。
ちなみにシギカズ。
これの前に『剃毛』を読んで置くとおちが分る(分かっていいのか

8.28.3:40
SSに関係ない追記。
こ、このブログを見ていただと・・・・・・・・・・・・・。
何たる不覚!!!!恥ずかしすぎるうううううううううううううっ


軽快な足音が響く。
町から学園へと至る小さな森の中、夜半を過ぎ暗闇に沈んだかの場所に、その音はあった。
空は夜だからというだけではない、どんよりとした雲に埋め尽くされ、辺りを一層暗くしている。
覚えのある空中の埃と湿気が混じるような匂い・・・雨が近づいている。
夜中のほんのお遊びのつもりで寮を抜け出た一貴は、天気の急変に気づき、多少残念な気持ちに陥りながらも、帰路へ着こうとその道を走っていたのだ。

町から学園の寮までは森を抜けて走れば、ほんの4、5分。
空からは既に小さな雫がぽつぽつと落ち始めていたが、なんとか濡れずに帰ることは出来るだろう。
と、安堵しきった様子で風を切っているとふと。
ぼんやりと人影が現れる。
宵闇にまぎれてしまいそうな黒い制服と、相反する鮮やかな青色の髪の人物。
己よりいくらか背の高いその姿、一貴には見覚えがあった。


「あ・・・れ?トキ・・・じゃない、シ、ギ?」


記憶を辿る。外見は以前から幾度か親しくしているトキ、その人だ。
だが、彼の髪は黒。今の色は青・・・確か一度だけ見た事がある。
詳しい事はよく分からないが、彼自身に宿った別人格。青毛の彼がそうだ、と思い起こす。


「あ!しってるひと!ねー、ぼくかえりかたがわかんなくなっちゃった」

「は?学園に?だったらまっすぐ森抜ければすぐだよ・・・」


夜になるとどうも己という生き物は変に獰猛になる。
それを沈めるために町へと繰り出したのに、すぐに雨が降りそうになって帰ってきたものだから、気分は治まっておらず。
知り合いだ、というのに妙にきつい言い方をしてしまって、どうしたものかと口を噤んだ。
常ならば「じゃあ一緒に帰ろう」とでも言えそうなものだが、早く帰らなければという焦りと、夜特有の疼くような破壊衝動に苛まれてその一言が出ない。
どうせこんな森、迷子になるほどでもない。
きっと突如「トキ」から「シギ」に入れ替わったせいでまだ状況把握が半端なだけだ、と決め付けてさっさと帰ろうと背を向けた。


「やーだー!おいてかないでよ!」


などと言いながら飛び掛るシギ。
子供のような無邪気な声と動作だが、いかんせん体格は一貴のものよりずっといいその姿。
油断していた背にその腕がかかれば、いとも簡単にばたん!と前のめりに地面に倒れ臥した。


「お、前なぁ!!何す・・・」


とっさに文句を言おうと打った鼻を押さえながら振り向くと、脳天に冷たい雫。

ざぁぁぁぁ・・・

いくつもいくつも降り注ぐ雫はすぐに豪雨へと変わり、森の木々と、二人の体を濡らしていく。
雨に降られないために走っていたのに、なぜこんな事に、と深い深い溜息をついてしまった。

 

 

 


*************************************

 


雨によってぐっしょりと全身ずぶぬれになった二人は、連れ立って寮へと入った。
ここまで来たらぜひシギにはお帰りいただきたかったのだが、彼が元々どこに住んでいるのかも知らないし、邪険にすればするほど酷いだの何だの言ってついてくる。
好かれた、とは違うかもしれないが、どうにもその無邪気な彼を振り払えなくて結局部屋まで連れ帰ってしまった、という事だ。

もう春になったとはいえ、雨雫は未だ冷たく体温を奪う。
指先まで冷え、背筋を悪寒が走った事で、これは駄目だとバスタブに湯を張ることにした。
蛇口を捻り、熱いお湯を注ぐ。
バスタブの中をゆっくりと満たしていく湯気とお湯。
そのほんの僅かな温もりに浸っていると、また彼の声が。


「おふろだ!」

「ああ・・・風邪引くだろ。先入れよ」

「えー?かずたかもかぜひくよ?そうだ!いっしょにはいればいいじゃん!」


ごく自然に、何の他意もない丸い目で言うその姿。
本当に純粋に、男同士(彼が男女を気にするのかは分からないが)だし何を躊躇う事があるのかと言わんばかりの眼差し。
確かにその通りではあるのだが、己は今、気安く裸を曝せない状態であった。
それというのも・・・いや、思い起こすのも癪なので、金髪の男、八代のせいで、とだけ言っておこう。


「やだ。いーから先入れ」

「なんで、なんで?べつにいいじゃん、たのしいよ!」


変なところで頑固だな、と思わず眉を顰める。

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