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スタ学在学中のカズ・ハロ・宗・京PLによる妄想ブログ。 スタ学関係者様のみコメント、リンク歓迎。
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エロ注意!










 


『25.剃毛』

 

 

 

細い紐を指に絡め、引き絞る。
緩んだところをまた引き、締め、最後に固く結ぶ。

既に多くの寮生も寝静まった深夜、一貴は己の篭手を締めていた。
これから睡眠を取るならばもちろん外すそれ。
わざわざ付け直しているのだから、これから彼が外へ行こうとしているのが分かると思う。

いつからだったか、夜中に眠れなくなったのは。
血が疼くような、なんとも甘美な痺れ。
指先まで至るそれを押さえてくれるのは、激しい痛みか、狂おうしい劣情。
どちらにせよ、本来の己の性格ならば御免被りたいものだが。
それを進んで望んでしまう・・・というのはあの日の月に『喰われた』せいだろうか。


「言っただろう?お子様は寝る時間だよ」


「――――っ!?」


突如耳元に響く声。
知らない声ではない、ほんの数日前にあった不思議な男の声だ。
金色の髪に、冷たい薄水色の瞳。
感情をともらせない薄利な表情の持ち主は・・・屋上で会った男、八代だ。

相変わらずの(会うのは二度目だが)分かりにくい笑い顔をしながら、ベッドに腰掛けた一貴の隣に現れた八代。
扉の開閉どころか、窓だって開いていない。
一体どこから進入したのか、探りを入れるように睨み付けるが、場違いな『にっこり』とでも擬音がつきそうな笑顔で一蹴される。

「ねぇ、一貴。夜中に出歩くのは危ないって、教わらなかった?」

「・・・教わったとおりの事しか出来ないほど・・・もう子供じゃないっ」

依然己を子ども扱いする男に、自然苛立って眉を吊り上げる。
立ち上がりベッドから離れると、未だ座ったままの八代と目が合う。

床をぐっと踏みしめて溜めを作った。
瞬間、軽く飛び上がりながら右足に回転をつけて振り上げる。
左足を軸にしながらなんの構いもなしに繰り出される蹴り。
だんっ、と床を離れる夜中にしては煩い音と、己が風を裂く音に支配された空間。
一貴の踵は八代の腹部へと吸収され、その身をふっとばす・・・予定だった。


「急に暴力に訴えるなんて、悪い子だね」


抑揚のない声。
一切感情などと持っていないような声と眼光に貫かれたような気分になって、唇を噛んだ。
軽く舌打ちを打ちながら今度は殴りかかろうと体を反転させるが。


「ちょっとじっとしてなよ」


ガゴッ


「ぐっ・・・・!」


八代の大きな手が一貴の頭を引っつかみ、そのまま床へと叩きつけられた。
床の木と頭蓋骨がぶつかる派手な打音。
その一撃だけで、ぐらりと脳みそが揺れ、視界が定まらなくなった。
ぶつけられた場所ももちろん痛い。
しかし今はそれを上回るほどに歪み、気分を悪くさせている視界。
三半規管に影響が出ているのだろう。
立ち上がろうと手を付くが、一向に力が入らなかった。

「てっめ・・・何す・・・」

「前に言っただろう?遊ぼうね、って」

せめてもの抵抗にと男を睨むが、少しも堪えていない様子。
八代は至極・・・そう至極楽しそうに笑うと、一貴の帯を解き、ズボンを下ろしにかかった。


「遊ぶって・・・!!辞めろっ、っう・・・っ」

これから何をして『遊ぶ』のかやっと合点がいって、さっと青ざめる。
これほどいとも簡単に組み敷かれ、お手軽に抱かれては男としての体面が丸つぶれだ、と。
だが激しい衝撃でぐらぐらと揺れる脳は抵抗を蔑ろにし、大声を上げただけで目の前が白むような頭痛に襲われた。


「まだあんまり生えてないね・・・もともと薄いほうかな?これでも子供じゃない、って言えるの?」


あっという間に下着ごと服を下ろしたその手が、まだ成長途上で淡い丘を撫でる。
指先は薄い茂みを慈しむように撫で、まだ反応していない一貴の中心にかなり際どく近づいては離れた。
男として、子ども扱いされたくないものとして、なんとも屈辱的な台詞を身に浴びながら、カッと顔を赤くする一貴。
それでも抵抗できない己が滑稽で、それでもどこかから湧き上がってくる体の熱が悔しくて、顔を背けた。


「・・・そうだ。いいこと、思いついたよ」


言いながら八代は一貴の元を離れ、部屋の洗面スペースへと歩いていく。
その隙に体勢を立て直そうと痛む頭を抑え、起き上がろうとする。
だが、瞬時に伸ばされた彼の足、ブーツに顎を捉えられ、再度鈍い音と激しい痛みとともに床へと沈んだ。

彼は鏡、洗面台と次々に視線を移し、何かを手に取ると軽い足取りで再度戻って。
痛みに蹲る一貴を仰向かせた。

背けた顔を恐々男に向けると、その手に握られたものが目に留まる。
月明かりを受けてぼんやりと光る刃。
彼の手に収まってしまうほどの大きさのそれは、剃刀、だ。


「ま、さか・・・」

「そう。ここ、可愛くしてあげるよ。ああ、じっとしていた方がいいよ、手元が狂ったら大変だろ?」


刃物、下半身を露にされたこの状況。
思い浮かぶのは最低で悪趣味なシナリオしかない。
早々に腰は逃げを打って彼から少しでも離れようとずり上がろうとするが、後頭部、顎、と続けざまに急所を打たれた影響か、いくらも力が入らない。
相手を睨みつけるだけの覇気しか残っていないのだ。

そうこうするうち、下腹部にひやりとした何かがつけられる。
ほわほわとした感触と香りに、それが泡立てられた石鹸だという事が分かった。
洗面台に置いてあったのを共に持ってきていたのだろうか。
呆れるほどの準備のよさに、なにやら悲しくなった。


ショリ・・・ショリ・・・


静かな部屋に響く、剃刀を走らせる音。
太ももに置かれた彼の厚い手のひらと、相反するように冷たい刃物の感触が今の状況をまざまざと見せ付けているようだった。
そんな場所に剃刀を置かれている・・・。
それだけで多少の恐怖心は募る。
羞恥と恐怖、悔しさに視界がだんだんと滲んだ。


「ねぇ、一貴。なんで勃たせてるの」


しんとした空間に響く八代の声。
一瞬では理解しきれなかった言動。
しかし、ほんの少しの間があくと、その言葉の意味は容易に理解できてしまう。


「恥ずかしい思いして感じてるの?君は本当にいやらしいね」

「う、そ・・・ちが、う・・・違う・・・!」

「何がうそ?何が違う?こんなに硬くして熱くして・・・興奮したんだろう?」


とっさに否定するが、それすらもおかしいといった風に八代は笑った。
一貴自身も気づいている、気づいてしまった。
己の下肢がこの淫猥で屈辱的な状況に、感じ、鎌首を擡げている事に。


違う、違うと小声で呟くように否定を繰り返すが、体は一貴を裏切りどんどんと熱を溜め込んでいく。
ゆっくりと硬度を増す快楽の中枢も、今しばらくで完全な姿となってしまうのだろう。
それをみる八代は依然くすくすと楽しそうに笑っていた。
剃刀を持つ手も止まってはいない。
ついにはその行為が終わったのか、彼の手の平が遠慮もなく晒された下肢の丘を拭うような仕草をした。
感じるのは僅かな寒気、痛みに震えながら頭を持ち上げると、まるで赤子のように何も生えていない下肢が見えてしまった。
相反して熱く反応している中枢がミスマッチでひどく羞恥を誘われる。


「終わったよ、可愛くなったねぇ・・・赤ちゃんみたいだ。ここは違うけど」

「う、あああっ!」


意地悪げに囁く傍ら、恥丘を撫でていた手が明確な意思を持って、一貴の熱を握り込む。
待ち焦がれた直接的な刺激。
脳天を貫くような刺激に腰が浮き、気づく間もなく、そこからは白濁の液が溢れていた。
勢いの付いたそれは八代の手を汚し、己の腹を汚し。
一気に熱が放出された感覚についていけず、幾度かびくびくと体を震わせ、知らずとまっていた息を吐いた。


「あれ、これだけでイッちゃったの?」


いかにも愉悦を含んだ声が耳に響く。
恥ずかしい、気持ちいい、そんな感情が相俟って、消え入りたくなった。


「今日は楽しかったし、これぐらいにしておいてあげようかな。ふふ・・・みんなと一緒にお風呂、入れないね」


などと言う八代の表情は明るさそのもの。
彼が興味を失ったように剃刀を放り投げ、それがからからと床の上を滑る。
硬質なブーツの底が木を打ち鳴らす音が響き、扉が閉められ、彼がその場から居なくなるまで。
一貴は少しも動く事ができなかった。


「う・・・っ、く・・・」


悔しい。情けない。
力で敵わない自分も、いいようにされる自分も、それで快楽を覚えてしまう自分も。
微かな嗚咽は闇に紛れ。
頬を伝う一滴の雫はいずれ乾いてしまうだろう。

 

 

 

 

 

 

 

【内容なんて無いよ】
 

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性別:
女性
自己紹介:
姫純一貴・ハロルド=ガリアンローズ・Shu=Einhard・椿木京一郎PLです。
うちの子も人様の子も大好き。
いつも変な妄想してます。実にすみません。

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